IP-VPNと帯域制御

Posted by on January 4, 2009

IP-VPNには特徴的な「帯域保障」があります。

帯域保障とはいえ、帯域を越える通信量が発生すると通信の両端を構成するサーバとクライアント間の通信速度は「無保証」です。例えば契約速度の1Mbpsを連続的に超えた場合は、超えた分を網側で任意に捨てます。どの通信が捨てられるか は判りません。

この状態はトンネルへ流入する車の量が限られていることに似ています。トンネルが二車線なら二車線を超える車はトンネルに入れずに渋滞します。実際の車の場合は、じわじわ待ってトンネルの入り口にたどり着きトンネルを通過します。通信では、ある一定時間内にトンネルに入れない車は黙って入り口の手前でぽいぽい捨てます。

その為、IP-VPN網につなぐルータなどで、優先制御機能を使い業務アプリケーションの通信を優先して送り出します。例えば伝票入力端末の通信は最優先し、グループウエアやインターネット向けの通信は優先しないようにします。これは優先車両である救急車は先にトンネルに入れることによく似ています。優先が約束された通信は捨てられることなくトンネルにたどり着きます。ただ火事の出動のように、多くの消防車、救急車、警察車両が二車線を超えるほどトンネルに押し寄せた場合は、二車線を超える進入は待たされます。通信の場合は優先だろうと容赦なく進入を待っている車両をぽいぽい捨てます。即ち、帯域保障を使うときは、優先に必要な通信量を勘案して決め、さらに通信機器の優先機能に反映させないと意味がありません。優先する通信で4車線分必要なのに、2車線の道しかなければ、空いているときの2車線の通過速度以下でしか通過できないのです。

「帯域保障」とは、各車の走行速度を保障しているわけではなく「車線数」を保障しているだけなのです。その車線数を効率よく使うには、ゆっくりでよい車はゆっくり、急ぐ車は急いで通してあげる選り分け交通システムが必要です。

ヤマハRTX1200などIP-VPN接続ルータにはこの選り分け交通システム「帯域制御」と「優先制御」がついていますが、その設定にはお客様の通信の分析が必要です。

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